こんにちは。キャリアブックス編集長の森田です。
今回はベンチャー企業でよく用いられる評価制度、人事制度、福利厚生制度などについて書いてみたいと思います。
ベンチャー企業での働き方に興味を持っている人、自分の会社との違いを知りたい人は、是非ご参考ください。

森田(仮名)
人材系ベンチャー出身。これまでに人事やマーケティング、営業など様々な職種を担当。現在は様々なベンチャー企業でフリーランスとして活動中。これまでの経験の共有とアウトプットの場としてキャリアブックスを運営。
評価と環境はベンチャーの競争源の根幹
ベンチャー企業において、従業員が成果を出しやすい環境づくりは企業の核になるものです。そのためにベンチャー企業は次のような観点で、柔軟で優れた評価・人事制度を導入します。
- フェアでスピード感のある評価制度
- 優秀な人材が働きやすい人事制度
これからお話しするような内容は、全てのベンチャー会社でちゃんと運営されているわけではありませんが、競争力を持った有名なベンチャーは大体行っているようなものをピックアップしています。
評価制度
OKR
成果の達成を中心とした組織設計を行うため、ベンチャー企業などでよく用いられる目標管理制度です。OKRとはobjective and key resultで、Objectiveが目標、KeyResultは、達成すれば目標への到達に繋がる指標を指します。
OKRの特徴は、会社全体が達成したい目標、それぞれのチームの目標、そしてそれぞれの個人目標がツリー上になっていることです。自分の目標が、チーム全体のうちのどういう役割を担っているのかが把握できることができます。
運用例としては、四半期から半年ごとに自分の目標と数値評価を決め、期間の終わりにその指標の達成具合で個人のパフォーマンスを評価します。チームのメンバーの目標がそれぞれ達成されれば、チームの目標が達成されるように、かつ個人個人が目指せると思える妥当な目標が設定されるのが重要なポイントです。
OKRとは似て異なる評価制度も様々にありますが、チーム全体と自分の仕事の関連性、その到達度を定量的に把握できること。それが評価制度にも反映されることが重要になります。
1on1
1on1は上司との個別ミーティングです。単なる上司への相談ではなく、OKRなどの目標制度の運用、チーム内の情報のキャッチアップ、また従業員のメンタル状態の確認を行うためアジェンダもある程度整理された、れっきとした制度です。
メンバーとしても、週に1回上司と仕事の進捗に関する到達度チェック、課題に対するアドバイスを整理することができるため、困ったらチームにヘルプを出せる機会にもなります。
360度評価
OKRほどメジャーではありませんが、最近の人事評価ブームの中で導入が進んでいる制度です。
簡単にいうと、360度評価は、「会社の全員が周りのメンバーを評価する仕組み」です。フォーマットは様々なものがありますが、自分のチームののメンバー、自分のチーム以外のメンバーに関して質問に回答し、会社全体の声を集めた上で、評価に盛り込みます。また、これは会社によりますが、自分に関連するフィードバックを受け取ることもできます。
上司だけではわからない組織への貢献を可視化することで、より多角的な評価を実現するだけではなく、様々なフィードバックを得る機会を社員に提供します。
人事制度
フレックス
10時から16時などの決まったコアタイムを設け、それ以外の勤務時間帯をある程度自由に選択できる制度です。チームごとにとりいれやすさが違うため、全社的な不公平を起こさないようにする必要があるので、本格的に適用してる会社ばかりではないですが、徐々に取り入れる会社も多くなってきている印象です。
共働きや子育て世代の従業員からすると非常にありがたい制度なので、特に従業員の平均年齢が比較的高めの会社で導入されています。
副業制度
この数年で世の中全体としても浸透が進んできた概念ですが、ベンチャーでは副業を許可している会社の方が比較的多い印象です。
ただし申請を必要としたり、ある程度の制限を設けている会社も多いと感じます。副業は社員の成長にもつながる一方で、本業の会社へのコミットを下げる要素にもなるため、全ての会社が手放しに許可できるわけではないということだと思いますt。
ただ、私の周りを見ても、優秀なベンチャーの従業員はもうほとんど副業をしているのではないかなと思うぐらい浸透しているので、優秀な人材を組織に迎えるためにはある程度許容する必要がある、逆に自社でも副業人材に活躍してもらう。というのが大体のベンチャーの流れな気がしています。
リモートワーク
リモートワークは、コロナ前は正直導入企業はベンチャーでも少ない印象でした。ただ、コロナ禍で一気に多くのベンチャー企業がリモートワークを導入し、緊急事態宣言の解除後も勤務の半分をリモートで行うなどで継続している会社が多くなっています。
これまであまりリモートワークが進んでこなかった理由は、「オフィスで面と向かったコミュニケーションを行った方が、全体として仕事の効率が上がる」と判断している会社の方が多かったからだと思います。
そんな中コロナで強制的に一定の期間リモートワークを経験し、本格的なリモートへのかじきりを表明する会社も出てきている一方で、従業員同士のコミュニケーションなどの問題を感じている会社も多く、収束後は、間をとったような、より多様な勤務形態を持った会社も増えるのではないかと感じます。
住宅補助
一般企業でもメジャーな福利厚生ですが、ある程度のサイズのベンチャーでは提供されていることが多い印象です。金額や適応範囲はまちまちですが、3万円前後だったり、家庭の有無でないよが変わることもあります。
私の所属していたベンチャー企業も当初は住宅補助の制度がありませんでしが、従業員数が50にんを超えたあたりの時に制度化され、非常に嬉しく思ったことを覚えています 笑。
まとめ
ベンチャーでも特に一般的な評価制度、人事制度などを挙げてみました。
が、あくまでも評価制度は、「各々のメンバーが成果を出しやすい仕組み」人事制度は「優秀な人材に自社で働いてもらうための仕組み」であり、それらのために会社が支払えるコストや、今後の事業計画によって決められます。
どのような仕組みが導入されているのか。ではなく、「その仕組みの裏にある会社の意図」をなるべく考えることが、本当の意味での会社の状態の理解につながると思います。
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