ベンチャー 転職

転職を動く前に絶対理解しておきたい。ステージごとに見るベンチャー企業の特徴

なんとなく、ベンチャー企業への転職を考え始めた方にありがちな悩みが、「どんなべんちゃー企業があるかわからない」ということです。今回はベンチャー企業を大きく業態や事業ステージで整理し、それぞれにどのようなチェンス、リスクがあるのかをご説明します。

いざ企業を探してみるとそれぞれの企業がどんな状態なのか全くわからず、なんとなく名前を知っているところに適当に応募してみたり、エージェントのおすすめする企業をそのまま選んでしまう。というようなことにならないよう、今回ご説明する内容を踏まえて、自分が本当に行きたいベンチャーを整理してみましょう。

この記事を書いた人キャリアブック編集長
森田(仮名)

人材系ベンチャー出身。これまでに人事やマーケティング、営業など様々な職種を担当。現在は様々なベンチャー企業でフリーランスとして活動中。これまでの経験の共有とアウトプットの場としてキャリアブックスを運営。

事業ステージでの分類

ベンチャーといっても、事業のステージによって、社員数や資金力などはバラバラです。その結果、それぞれの企業が取る採用手法も全く異なるため、まず自分がどのようなステージのベンチャーに行きたいのかを理解しましょう。

シードステージ 社員数 0~10人
資金力 ない
事業状態 サービス構築段階で売上はゼロからほとんど立っていない状態。サービスを軌道に乗せるため、懸命に努力している
採用 初期メンバーのみで採用はほとんど行わない。紹介ベースで少しずつ必要なメンバーを集める
アーリーステージ 社員数 10~30人
資金力 余裕はない(調達を実施した場合、一時的にある)
事業状態 会社として主軸に据える事業の売上が立ち始め、今後の成長のために組織を拡大を行うフェーズ。会社によっては更に成長スピードを出すため、このタイミングで追加の資金調達なども実施する。
採用 初めて一般的な採用方法で採用を行う。資金状態によるが、お金をかけない社員紹介などから始めるか、Wantedlyなど企業にとって安価な媒体を利用する。
ミドルステージ 社員数 30~100人
資金力 ある程度ある
事業状態 主力の事業である程度の規模の売上が立っている状態(30人以上の社員の給料を支払える)。オフィスや福利厚生も充実化してきている状態。事業(売上)が伸びているため、毎月新しい仕事が生まれ、人が必要になっていく状態。
採用 社員の紹介などでは数が全く賄えず、このフェーズだと毎月数人採用している状態で、採用媒体、スカウト、転職エージェント等様々なサービスを利用している。
レイターステージ 社員数 100人以上
資金力 潤沢にある
事業状態 この規模になるとベンチャー企業としては相当大きな規模。安定した事業を持っており、組織も大きい。その分ミドルステージと比べて、定例業務なども多くなっているが、大手企業や中小企業に比べるとまだまだチャレンジングな仕事は多い。
採用 あらゆる採用チャネルをお金をかけて管理している。人の出入りも激しい。

シードステージ

事業もお金も組織もない。これぞベンチャー企業

シード期のベンチャーは、まだどのような事業で売上を立てていくかも明確ではなく、資金も創業メンバーが持ち寄った資金とシードラウンドでの調達資金のみです。事業化を目標にサービスを一心不乱に開発します。ベンチャーといえば数千万円以上の調達をしている風に思われている方もいますが、売上が本当に上がるかもわからないシードステージで大規模な調達を行う企業はごくわずかです。

どんな仕事もやらないと、明日会社はなくなる

この時期のベンチャーはごく数人で回しているため、一人ひとりが様々な仕事をこなす必要があります。ビジネス職だと、最初の顧客を見つけるための営業。β版をテストしてくれているユーザーのサポート。広報活動やバックオフィス業務など、様々な仕事を兼任して前に進んでいきます。

採用にかけられるお金はない。知り合い経由でコアメンバーを口説く

数人の創業メンバーを中心に、事業を立ち上げるためのメンバーを少しずつ集めていきます。
一人ひとりのパフォーマンスが非常に重要な時期でもあるため、時間がかかっても優秀な人材を慎重に採用します。そのような場合に有効な採用手段は知り合い経由の採用です。お金がないベンチャー企業にとって、仕事のぶりや評判がある程度わかっている人材の採用が最もリスクがなく、リターンも高いのです。

アーリーステージ

伸ばすべき事業が明確に

シードステージを乗り越えた企業は、最低限のサービスと満足して利用してくれる顧客、そして売上を手にしています。が、まだ0⇒1を乗り越えたとは言えません。ここからが0⇒1を乗り越えサービスを拡大する勝負、本当の戦いに入ります。

仕事の大枠が固まり、ある程度職種が分かれる

アーリーステージのベンチャー企業にとって必要なのはスピード感です。競合よりも先に最低限の認知率、シェアを掴んだものが、ミドルステージ、レイターステージにあがることができます。そんな時、シード機と同じ人数では満足なスピードはえられず、兼任でしのいでいた最低限の組織体制から、それぞれの職種になるべく1人ずつアサインを行い、分野ごとに最適な打ち手がとれる人数の組織に変化する必要があります。

まだまだお金はない。少し余裕があれば安い採用媒体を利用

この時点での資金状態は会社によりけり。すでにある程度の売上が立っている企業もいれば、アーリーステージだとある程度の金額を調達するベンチャー企業も多くなってくるため、Wantedlyなどのスタートアップ・ベンチャー企業向け採用媒体を利用し始める企業も現れます。

ミドルステージ

事業はある程度安定。会社としても徐々に成熟

ミドルステージに入ると、社員数は30人以上になり。月商は1千万円以上(なることがある程度わかっている)の規模になります。
この頃になると組織としての側面が強くなり、会社としての制度も充実化。採用の観点を考えて従業員のための福利厚生なども徐々に増えてきて、働きやすい環境になっていきます。

新しい仕事が生まれ、新しい人が必要に

まだまだ売上も成長段階、新しい施策もどんどん試すフェースのため、新しい仕事がどんどん生まれ、ビジネスの基盤がある程度固まっているため、結果も出やすいフェーズです。うまく行けばまた新しい仕事が生まれるため、新しいポジションもどんどん生まれていきます。

スカウトサービス・転職エージェントなどの利用も本格化

この規模になると毎月採用する必要があり、社員紹介や、安価な採用媒体だけでは確実に採用が回らなくなります。スカウトサービスや転職エージェントなどを使い始め、専任の人事も突き始めるため、採用広報という形での情報発信も増えていきます。

レイターステージ

ベンチャーとしてはある程度成熟。オフィスも充実化

社員人数は100人を超え、月商も億の桁に確実に乗ってきています。この頃になると福利厚生はもちろん、いわゆるベンチャーのおしゃれなオフィスに入居する会社も多くなります。(ちなみに、おしゃれなオフィスに入居する理由は採用・社員満足度の向上であって、格好つけたり見栄を貼りたいわけではありません)

リスクもチャレンジングな機会も少なくなる

このステージになると、業務は細分化され、いわゆる「定例業務」が多く発生しており、定例業務を担当してもらうための採用も行われます。それ以前のステージと比べて環境も整備され、条件も良くなり、リスクも少なくなる代わりに、チャンスも減少し、キャリアを伸ばしていくには地道な努力が必要になってきます。

あらゆる採用チャネルで採用を展開

採用予算も潤沢に用意され、年間単位で採用計画を引いてしっかり採用活動を行っています。事業に酔って相性はあれど、大体の採用チャネルを使っています。

転職する際の注意点

ステージによって、リスクとリターンが異なる

これまでご説明してきたとおり、はじめのステージほどハイリスクハイリターンで、後のステージほどローリスクローリターンなのが基本です。どの程度のリスクを取るかどうかはそれぞれの状況によりますが、ベンチャーに着さえすれば、色々なチャンスに恵まれるといった考えは危険です、ミドル、レイターステージはリスクは少ない分、チャンスも比較的少なくなるので、入社後に自身の努力でチャンスを掴んでいく必要があります。

自分の望む企業が採用を行っているチャネルで活動しよう

主に採用に架けられる費用の違いから、ステージごとに利用している採用チャネルは異なります。自分入りたい企業がどのようなステージで、どのような採用チャネルを使っているかを考え、其のチャネルで活動しましょう。
そうすれば、似たようなステージのベンチャーに巡り合う事もできるでしょう。