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教唆(きょうさ)の意味と正しい使い方とは? 英語例文や誤用・類語を紹介!

教唆(きょうさ)

教唆の意味・使い方

【読み】きょうさ

【意味】

  • ある事を起こすよう教えそそのかすこと。
  • 他人をそそのかして犯罪実行の決意を生じさせること。

意味①

「唆(さ)」は「唆す(そそのかす)」の音読みです。

「そそのかす」とは「けしかける」・「行動するつもりがなかったひとを、その気にさせて行動させる」という意味です。

つまり、「教える」+「そのかす」ということになりますので、「あることを起こすように、何かを教えたりその気にさせて実行させる」という意味になります。

例文

  • 担当の教授から教唆を受けた事が、留学を目指すきっかけになった。
  • 給料増加の請求については、団体行動を起こすべく、労働者たちに教唆した。
  • 教唆を受けて、社会運動に参加することにした。
  • 彼女がこんなことをするとは、きっと誰かに教唆されたからに違いない。

意味② 

もう一つの意味は、「あることを起こすよう教えそそのかすこと」の法律用語として、「犯罪を行おうと思うように仕向けること」という意味です。


刑法にある「教唆犯」という犯罪は、まさに「自分は実行しないが、他人をそそのかして犯罪を実行させる」という罪です。

例文

  • 反社会的勢力は、未成年を教唆して受け子に仕立て上げた。
  • 実行犯を捕まえても、犯罪を教唆したものを捕えない限り、また被害者が出るだろう。
  • 犯罪を実行させず終わらせるつもりで教唆しても、「未遂の教唆」が成立する。
  • 教唆者を教唆した者についても、教唆の罪が科される。

決して悪い意味に限定しているわけではないのですが、どちらかと言えば、良いことを「示唆」する場合に使わることは多くないようです。

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教唆が使われる熟語

犯罪の罪名にも使われるという「法律用語」でもあることから、日常会話で使われることは比較的少ないことばかもしれません。

「教唆」を含んだ熟語も、犯罪にかかわることにほぼ限定されています。

  • 教唆煽動
  • 教唆犯

教唆煽動の意味

人を教えそそのかして、気持ちをあおり、実際にその行動を起こすように、しむけること。

「煽動」の「煽る」には、「集団をあおる」という意味が含まれている為、教唆する相手が相当数いる場合に使われます。

教唆犯の意味

人を教唆して犯罪を実行させた者の罪名です。 

「正犯の刑を科する」 つまり、仮に人に窃盗をさせたのであれば、させた者も同じ罪に問われることになります。

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教唆 と 煽動 はどんな違いあるの?

「教唆」も「扇動」も、「人のある行動をさせようとして、そそのかしたりすること」を意味していますが、「教唆」が、活発な行動以外に対してでも使うのに対し、「煽動」は、必ず「行動」を伴う方向に煽り立てる、という違いがあります。

また、「教唆」は一人に対してでも使われるのに対し、「煽動」は、基本的に集団相手に使われます。

例えば「カンニングするよう、彼に教唆した。」 という使い方はありますが、「カンニングをするよう、彼を煽動した。」 という使い方はあまり適していないでしょう。

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教唆の類義語・対義語

教唆の類義語・対義語「教唆」を言い換えると、「嗾ける(けしかける)」 や 「焚きつける」 と言う使い方もあります。

「嗾ける」を言い換えると「他者をコントロールして、自分の敵を攻撃させようとすること」 であり、「焚きつける」は、
「おだてたりして、ある行動を起こすように仕向けること」
を意味します。


また、「他者に何らかの情報・知識を吹き込んで、ある行動をさせようとすること」を意味する、「入れ知恵」にも似ています。

漢字二文字では、次のような類義語があります。

  • 使嗾
  • 指嗾
それぞれの類語を例文を使用して紹介します。

類語①「使嗾」「使嗾」とは、

「使嗾」とは、「人に指図し、思い通りに動かそうとすること。そそのかすこと。」という意味です。

「嗾ける」(けしかける)は、「人に指図して、思い通りに動かそうとすること。」の他に、「人に指図して、自分の敵を攻撃させようとすること。」という意味があります。

つまり、「教唆」よりも、攻撃的な行動をさせる意味合いです。

  • 黒幕は、その子供を指嗾して、親を襲撃させた。
  • 使嗾者の罪は軽くない。
  • 德川軍は関ケ原にさしかかると、福島正則を使嗾して宇喜多秀家の軍に攻めかからせた。

類語②「指嗾」

「指嗾」とは、人に指図して、悪事をするように仕向けること
人に指図して、悪事などを行うように仕向けること。指図してそそのかすこと。

つまり、「教唆」と比べると、「悪いことに限定した指図」と言う意味合いです。
 
  • 黒幕は、その子供を指嗾して、親の金を持ち出させた。
  • 指嗾した者の罪は軽くない。
  • その政権は、衛星国を指嗾して敵国に潜入させている。

対義語①「諫止」

悪い行為、無謀な行為などをやめさせようと、いさめること。
又は、目上の人間が行おうとしている悪事や軽挙を思い止まらせようと、忠告すること。


こうした行為を実行させる意味の反対ですね。

  • 彼は諫止を振り切って、騒動の現場へ向かった。
  • 罪を犯す可能性のある若者に対し、身を挺して諫止した。
  • 公私混同を極めていたトップに対して、諌止する人が居なかった。

対義語②「実行」

いうまでもありませんが、「自ら行う」ということは、「人にやらせる」の反対です。
「教唆」が犯罪の意味で使われた場合、「教唆犯」の逆は「実行犯」となります。
 
  • 実行犯は、教唆した者についてなかなか自供しなかった。
  • 教唆の罪は、一般的に実行犯よりも重い。
  • 彼は配下に教唆するとともに、自らも実行した。
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教唆の英語表現

教唆の英語表現
日本語での「教唆」の意味は「abet」:教唆する、「instigate」:(犯罪などを)教唆する 、「incite」:教唆する、煽動すると言った英語で表すことができます。

abet、instigate、inciteが使われることが多い

例文①:abet

 

The boss had abet him in a crime.(そのボスは、彼をそそのかして、犯罪に手をそめさせた。)

例文②:instigate

The boss had instigate to him steal.(そのボスは、彼をけしかけて、盗ませた。)

例文③:incite

He incited them to rebel.(彼は、人々を先導して反乱を起こさせた。)

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まとめ

「教唆」とは、
「ある事を起こすよう教えそそのかすこと」
「他人をそそのかして犯罪実行の決意を生じさせること」
を意味する言葉です。

類義語には、「使嗾」 「指嗾」 などがあり、
対義語には、「諫止」 「実行」 などがあります。
英語では  abet、instigate、incite  などで表現します。

「教唆」は、犯罪名を意味する法律用語でもあります。
人を教唆するにも、教唆されるにも、是非、良い意味で使いたいものですね。