転職体験記

人材業界への転職の実態は?リクルートから人材企業に転職して年収を800万円上げた人に話しを聞いてみた

人材業界への転職事情や年収事情、働き方など人材業界の実態に迫るべく、実際に人材業界に転職した人のリアルな声をお届けします。

今回は、リクルートライフスタイルから某ベンチャー人材企業に飛び込んだ柏木明美さん(仮名)にインタビューをしてみました。

人材業界に興味がある方は、ぜひ最後までご覧下さい。

人材業界への転職成功者インタビュー

今までの経歴

リクルートライフスタイルでの営業からキャリアをスタート

— 今でのご経歴を教えて下さい

2013年新卒でリクルートライフスタイルに入社し、3年半契約社員として勤務しました。その後、求人検索エンジン事業の人材IT企業に転職し、法人営業として中小企業の自社採用や人材会社の集客に関する提案を行ってきました。

具体的な業務内容は、新規顧客開拓と既存顧客への継続・アップセル提案です。テレアポで見込み客を獲得し、電話での商品説明や効果改善提案などを行う業務がメインとなります。

現在の会社はスタートアップに近いので、在籍して半年でメンターになる機会もありますね。

— なぜ新卒でリクルートライフスタイルを選んだのでしょうか?

地元である九州で働きながら、3ヶ月に1度は研修等で東京に行って刺激を受ける機会があることと、年間120日以上休みがあり有休も取りやすい環境だったので決めました。

リクルートライフスタイルは社名の通り、人々のライフスタイルに根付いたサービスを提供しているので、地方にも多くの拠点があり、正社員は転勤もあるため、地方にいながら様々なバックグラウンドの人たちと働けるのも魅力的でした。

また、新卒で契約社員という選択には悩みましたが、リクルートがそもそも起業意欲が高い人が集まる組織なので、どのみち起業や転職したくなる時が早々に来ると考え、その道を決断しました。

人材業界に転職した背景

3年半後、人材業界へ転職

— 転職や企業を見込んでの入社だったのですね。では、新卒入社後3年半で転職を決意したきっかけを教えて下さい。

まず、地元を離れて大きい市場で勝負したいという理由が大きかったです。

実際に地元で働いてみると、東京と比べマーケットの大きさやビジネスに対する感覚の違いを如実に感じました。特に研修等で同期やハイパフォーマーから他拠点のマーケットの話しを聞く機会が多かったので、若いうちに大きなマーケットで学んでおきたいという気持ちが高まりました。

あとは、WEB広告への興味があったことも大きなきっかけです。

前職で自社メディアを売ることと平行して、飲食店や美容院に店舗の簡易ホームページを導入する提案を行ってきました。そこで、SEO対策や自社ホームページを認知させることの影響力に興味を持ち、WEB広告に特化して知見を広げたいと考えるようになりました。

また、リクルートライフスタイル社ではまず契約社員として3年半働き、業績によって正社員になる機会が用意されています。正社員になると転勤もあるので、1つ目の希望は叶うかもしれません。私も3年を過ぎた頃、このまま正社員になるか転職するか相当悩みましたが、最後は2つ目のWEB広告への興味というところで転職を決断しました。

— そんな中、なぜ人材業界を選んだのでしょうか?また、人材業界の中でも「求人検索エンジンサービス」の企業を選んだ理由を教えて下さい。

正直、WEB広告に携われるなら業界は特に決めていませんでした。実際に応募した企業の多くが広告代理店で、配属先によって担当業界は変わっていくイメージを持っていました。

そんな中で現在の会社を選んだのは、事業内容が「検索エンジン」だったからです。

WEB広告業界にはGoogleやYahooなどの検索エンジンでいかに上位表示させるかという根本課題があり、広告代理店はその課題に対してまずアプローチをします。上位表示させる為のテクニック的なところは広告代理店で学ぶのが早いですが、その手前の検索エンジン自体の利益の出し方や、検索ロジックを先に知りたいと思い、ご縁のあった求人検索エンジン会社を選びました。

具体的な転職方法

「自分の志向に近い企業」を探すため、複数の転職エージェントを活用

— いざ転職活動を始める時、具体的にどのようなアクションをしたのでしょうか?

まずは、リクルートエージェント、マイナビエージェントなど、複数の人材紹介サイトに登録して、何人かエージェントの担当者についてもらいました。

転職を決意したものの、自分の志向性をどのように伝えれば良いか初めは分からず、全然的違いな求人を案内されたりもしました。

紹介される求人の中から自分の志向と近いものを選び、エージェントの方に業務内容を深く聞いて、興味を持ったものにはどんどん応募していきました。

応募後は、エージェントの方と面接対策をしたり、企業の情報収集を行いましたね。

— 複数のエージェントを活用されたのですね。では転職活動で苦労したことはなんですか?

まず、地元と面接する会社までの「距離の問題」がありました。

転職先の勤務地は、マーケットが大きくWEB業界の最先端である東京に絞っていましたが、九州から東京までは飛行機を使うほど離れているので、面接の度に東京に行けるか不安でした。

初回の面接をSkypeなどのWEB面談で行ってくれる企業がほとんどだったのですが、WEB面談だと面接官の表情や仕草があまり見えず、かなりやりにくさを感じましたね。

距離以外の面では、給与交渉が難しかったです。

未経験業界への転職であった為、提示される給与が適切なのかどうか分からず、エージェントに相場を聞くなど、変に妥協しないよう努めました。

現在の仕事内容

不特定の100人より「顧客に適した1人」を紹介

— では、現在の仕事内容を詳しく教えて下さい。

現在は、求人を出している企業に対して、検索エンジンの広告枠への掲載をして頂けるよう、電話や訪問などで商談をしています。

日本は、リクルート社が求人市場をリードしてきた背景もあり、求人はリクナビやマイナビなどの求人媒体に載せるのが当たり前とする風潮があります。そのため、自社ホームページに掲載している情報は更新せず内容が古かったりと、WEBリテラシーが低い経営者や人事担当者が非常に多いです。

私の仕事はまず、企業が保有している求人を正しく把握する事、次にその求人を検索エンジンに引っかかるようにする事、そして適切な時期に最適な人材を確保できるよう広告費の組み立てをし、担当者をサポートすることです。

— 前職の広告業界と、現在の人材業界の営業の違いは何でしょうか?

前職のクライアントは飲食店や美容院だったので、広告としての仕事は集客がゴールでした。

しかし、人材業界はいくら応募者の集客に成功しても、その人材が企業とミスマッチであれば広告として評価されません。企業がどのような人材を欲し、求職者にいかに正確に仕事内容を把握してもらい、ミスマッチを無くすかが最重要課題です。

前職ではマスに刺さるキャッチを考える事が重要でしたが、人材業界では100人に刺さるより適切な1人にアプローチできるキャッチが必要な場合もあります。「人材系の集客がマスへのアプローチではない事もある」という事が広告業界と人材業界の営業の違いですね。

経営陣に待遇面の改善提案をすることも

— 人材業界に転職して最も良かった点は何ですか?

担当している会社が無事に人材を採用できた時の喜びが大きいことですね。

人材を確保できないと、どんなに業績の良い会社でも経営を続けることは難しくなります。人事担当者と一緒に、必死に考えた求人票で、経営陣の満足のいく経歴の応募者を獲得できた時には、喜びはかなり大きいです。

担当企業の魅力を最大限にアウトプットできるようになるため、企業の実態を把握し、時には待遇面などの改善を経営陣に提案することもあります。

人材獲得難の今の時代、経営課題まで提案して成功した採用にはかなりの達成感を覚えます。

— 転職前と入社後のギャップはありますか?

ポジティブなギャップとしては、給与が想像以上に大きく伸びたことです。

出したパフォーマンスに対して、きちんと給与に跳ね返ってきます。頑張れば頑張った分だけ評価されるのは営業として幸せなことです。

ネガティブな点は、会社が急激に大きくなったことで、社内のルール整備や社員の実力差など問題が増えてきたことです。

ベンチャーであれば当たり前の事かもしれませんが、前職ではこのあたりがしっかり整っていたので、今はこのあたりに疑問を感じることもたまにありますね。

— 今後のキャリアについて考えていることがあれば教えて下さい。

年齢的にもマネジメントについて考えていかないといけないなと思っています。

今までは自分のパフォーマンスをあげることに注力してきましたが、営業の最前線で闘い続けるのはストレスが大きいですし、経営者目線でビジネスを捉えられるようになれば、自ずと営業スキルもあがると考えています。

そのためには、ある程度のマネジメントスキルを身につけ、今後は人を動かすことにも注力していきたいと思っています。

最近はマネジメントについての本を積極的に読むようにしていますね。

人材業界の年収事情

年収は「800万円」もアップ

—では、年収について聞いていきますね。リクルートでの年収はどれくらいだったのでしょうか?

業績にもよりますが、400万円前後です。

月の基本給が30万円ほどで、これに加えて半期に一度、ボーナスが支給されました。ボーナスは年間合計30万円ほどもらっていましたね。

契約社員の間は、基本給が上がる機会は1度だけで、業績が良ければ3年半のうちに早めに基本給をあげてくれます。

この他に、月の目標と3ヶ月に1回のQ目標があり、それぞれ達成するとMAX15,000円のインセンティブが入ります。半分くらいの人がインセンティブをMAX額で貰えていた印象です。

— 現在の年収を教えて下さい。

現在の基本年収は、600万円です。残業はほとんどなく、あっても年間30万円程のプラスになるかと思います。

残業以外に、ボーナスが3ヶ月に1回業績によって支給されます。ボーナスは多い時で100万前後、目標達成できていないと0円のときもあります。

また、部署にもよりますが、インセンティブの存在が給与に大きく影響します。インセンティブのみで年収1,000万円を超える人もいます。

私は、インセンティブ込みで大体年収1,200万円前後くらいになることが多いです。給与にはかなり満足しています。

正直、採用難な時代だからこそ、人材業界は潤っていますね。

転職市場自体が右肩上がりで、成果が出やすい

— 評価制度や、大まかな年次別の年収を教えて下さい。

評価は3ヶ月に1度設定される「新規開拓目標」と、新規+既存顧客での「売上目標」の2つでなされます。基本的に達成できていれば、休みを多く取っていても文句は言われません。

役職は大きく5段階に分かれていて、役職によって基本年収が約50万円ずつ変わります。

入社1年目は大手のお客様を持つことはあまりないので、基本給+ボーナス+インセンティブで年収800万円前後に落ち着く感じです。年次が上がると大手を持つようになるので、インセンティブの影響で年収にはかなりの個人差が発生します。

— 人材業界はどんな人が結果を出せるのでしょうか?

電話商談や電話でのアポ獲得が得意な人が、基本的には成果を出しているように思います。

人材営業は、世の中にあるほとんどの企業が潜在顧客なため、開拓先がまだまだたくさんあります。断られても次の電話をすぐかけ続けられるメンタルがあれば、採用市場自体は右肩上がりなので、成果は勝手についてきます。

私の会社では、大手のクライアントを任されるようになると、分析能力や込み入ったWEB周りの知識が必要となります。この部分は周りが積極的に教えてくれるものではないので、自分で知識を取りにいける人が強いですね。

人材業界の働き方

顧客が採用に成功するとやりがいを感じる

— 現在の仕事のやりがいを教えて下さい。

リクルートのサービスに比べ、まだまだ私たちのサービスの認知度は低いので、名前は聞いたことがあっても実際に使ったことがない企業がほとんどです。

そういった企業様たちが、実際に私たちのサービスによって採用に成功するとやりがいを感じますね。

私たちの掲載費は固定ではないので、採用が決まり次第、広告掲載を止めることができます。その結果100円で1人を採用できる時もあります。

求人媒体は掲載課金型のものが多く、1人採用あたりの金額は固定されてしまっているので、私たちを通して1円でも安く適材な人物が見つかると嬉しいです。

— では、どのような場面で成長を感じますか?

WEB広告に対する知識が増えていると感じる時ですね。

お客様に以前質問されて分からなかった質問に答えれるようになると成長したなと思います。人材業界はWEBサービスの普及とともに常にアップデートされるので、情報収集と知識定着に要する時間は莫大です。

逆にアップデートされるからこそ、常に新しい知識を得ることができて刺激に溢れた業界だと思いますね。

あとは単純に後輩が自分の営業の型を真似して売れるようになると、私のマネジメント力の成長と後輩の成長を感じます。

残業やノルマは厳しくない

— 次に、働き方や残業の多さについて教えて下さい。

残業は基本的にないです。

部署にもよりますが、目標達成の算段がついていれば定時に帰れますし、有休も柔軟にとれます。

目標を達成できそうかどうかで働き方が大きく変わるので、ハイパフォーマンスを出せる自信がある人にはオン/オフの切替がしっかりできる良い環境だと思います。

一方で、目標達成が見えないと定時後や朝に残業をしている人を見かけます。私たちのサービスは人材市場またはWEBの知識があれば売れないサービスではないので、どちらかに強ければ残業することもあまりないと思います。

— 人材業界の営業のノルマは厳しいのでしょうか?

私の場合、検索エンジンサービスなので求人案件獲得などの通常の人材業界とは若干違いますが、人材業界自体は明るい業界なので営業はかけやすいと思います。

優秀な求職者を探しあてる手段を確保できれば、ノルマの達成も難しくないのではないでしょうか。

私は前職が飲食店や美容院が顧客だったので、景気が悪くなると業績が伸びませんでしたが、今の業界に転職してからは採用難は常にあるので、そういった意味では人材業界での営業の方が厳しくないように感じました。

最後に

人材業界を経験することは「メリットしかない」

— では最後に、人材業界へ転職や就職を考えている人にメッセージをお願いします。

求人検索エンジンは人材業界の最先端のサービスです。媒体依存型の日本の採用を変えたい、という想いがある人にはオススメします。

また、人材業界自体は今後も潤い続けると思うので、有効求人倍率が高いうちに人材業界を経験しておくことはメリットしかないと思います。

人材業界は営業兼コーディネーターの役割を担うことも多いですが、誰かの人生の大事な瞬間を一緒に考えられることは素晴らしいことです。

そして、いずれ起業したい人にも、起業前に1度人材業界に身を置いてみることをオススメしますね。人材確保は経営の最も大事な部分だと思うので。

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人材業界の課題や動向

人材業界の課題

労働人口の減少

現在、日本では少子高齢化の深刻化による労働人口の減少が重要課題となっています。2016年は6648万人であった労働人口は、2030年には5880万人、2065年には40%減の3946万人と予測されています。

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みずほ総合研究所丨労働力人口と労働力率の見通し

このような社会構造の変化に、人材業界も対応していかなければなりません。主婦などの女性やシニア層、外国人を活用した働き手の増員など、労働力の確保は国はもちろん人材業界の至上命題です。

人材業界の将来性・動向

深刻化する人手不足。人材業界には追い風

経済指標の1つである有効求人倍率(求職者1人当たりに対する求人件数)は、リーマンショックで落ち込んだ2009年の0.47倍を底に、2018年12月は1.63倍と9年連続で上昇しています。これは、バブル期の最高値を上回る数値で、売り手市場の様相が強まっていることが分かります。

供給よりも需要が多い労働市場は今後も続き、各企業は人材の確保が至上命題となっています。その人材の確保を支える人材会社にとってはかつてないほどの追い風で、今後も業績の拡大が見込まれます。

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パーソル総合研究所丨労働市場の未来推計 2030

 

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